職場の飲み会

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*** 「お疲れ様です」 「あ〜! 江東さん、きたきた!」 居酒屋に顔を出すと、すっかり酔いが回った様子の皆がこちらに顔を向けた。 古さを感じる厚みのない座布団が敷かれた、お座敷のような個室だった。集まったのは私を含め8人。店内は古めかしいが、味には定評のある店だ。 空いている席に通され、隣の寧々ちゃんがサラダや唐揚げなどを取り分けてくれた。 ご機嫌な長野さんの話に、若い二人の職員が聞き役に徹している。その隣には臨時職員の市川(いちかわ)さんと村田(むらた)さんが座っていた。 見るからに長野さんがお邪魔な様子ではあるが、これも付き合いだと思うと仕方ない。 席を外していた課長補佐の秋田(あきた)さんが、私の斜め向かいに座った。私の前には高知がいる。 「お、江東ちゃん、ご苦労様。まだ皆残ってた?」 「お疲れ様です、秋田さん。うちの課はもう皆帰りましたよ」 そうかそうかと頷く秋田さんの隣で、高知はメニュー表を渡してきた。
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