二日目

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 十「ところで、どういう意図があったんだ?」    「?」  十「初日に言ったあの提案だ。鬼が名乗り出るっていう……」   「ああ、まあ、犠牲者は少ない方がいいし……」  十「まさかお前も……?」   「え?」  十「……いや、なんでもない。そうか。優しいんだな」   「……」   そもそも混乱を招いたのはその提案だ。もともとで混乱はあったが、さらに油を注いだだけ。  三「不思議に思わない?」   「!」   びっくりした……。いつの間に隣に……。   「それは、思うよ?」  三「何に対して?」   「……初日の、鬼は誰かという質問に全員が手を挙げたこと」  三「それだけ?」   「他にもいろいろとあるけど、君は?」  三「そうだなあ。例えば、なんで私たちが選ばれたのか……とか?」   「……」   考えても無駄だと割り切っていただけで考えなかったわけではない。  三「どうせ誰かの道楽、もしくは自己欲求……かもね」      その日の夜も同じだった。   昨日の出来事をなぞるように、投票が一人に集まり、その一人は暗闇の中に消えていった。少し低い呻き声を残った者の耳に残して。
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