人物解析🐎ルーファス

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人物解析🐎ルーファス

 サーカス団のマネージャーをしている小人のルーファスは、影の主役といってもいいくらいの活躍度でした。アヴリルがクラウンとして、そして人として成長する上で彼の存在は欠かせませんでした。  小さな姿で生まれたルーファスは幼い頃家族や周囲からの差別や偏見に苦しみます。彼を唯一理解して支えてくれたのは母親でした。彼女が亡くなる前に言った言葉により、ルーファスはサーカスで自分を人前に晒し生きていく道を選びます。コンプレックスを強みに変えて生きていく精神的強さを持つ彼だからこそ、他人に優しく寛容になれたのかもしれません。  彼はやがて持ち前の頭脳を生かして暴君ピアジェの右腕となりサーカス団を纏め、その理知的でユーモア溢れる言動で団員たちの精神的支柱となります。最終的にピアジェは辞め、ルーファスが団長になります。まさに小さいけれど大きな団長ですね。  彼はアヴリルにとってもよき師でした。クラウンに必要な技術を理詰めで教え、時にゲームを交えて楽しく学ばせます。指導者としても人としても優秀な彼は、団長になるべくしてなったといえます。  この作品に出てくるどのキャラクターも私の分身であり、一人一人に愛着があります。もちろんルーファスもそうです。彼ならばきっと今以上に素晴らしいショーを企画できると思います。  母を亡くし最愛の恋人も亡くした彼には、いつか幸せになってほしいですね。本当に。      
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