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「マスターがこの前酒場で嘆いていたろ。 だから、連れて来てやった。 約束通り、希少素材は貰うよ。」
「親父、気が早えよ。 うちの者とやり合ってからだ。 お前ぇか、入団希望者は? 試験はシンプルだ。 武器と盾を装備して模擬試合が2本とステゴロで1本だ。」
「さぁ、ブロイ。 始めようか。」
「親父さん、ずいぶんと嬉しそうだな。 試験を受けるの俺だぞ!」
「当たり前だ。 魔族とやり合って勝ったお前だ。 人間相手なら簡単だろ。」
「その人間相手が一番難しいんだよ。」
「ほう、お前があのブロイか? 噂通りか確かめる為に1人目は副団長だ。 ジダン! ブロイ様が入団テストに来ているぞ! 用意しろ!」
「おうさ! ブロイ勝負だ!」
傷だらけの重装鎧を着けた男が現れた。 見た目は俺と同じ盾とロングソードを装備した戦士タイプのようだ。 魔力は感じない。
さて、パワータイプかスピードタイプか・・・。
気合いと共にジダンは、ロングソードを斬り上げてきた。 俺は避けて懐に入ろうとしたが、盾の攻撃で阻まれた。 盾の攻撃は、弾き飛ばし効果のあるバッシュ系ではなく真横になぎ払うって感じのもので、特に強力な技と思えなかったが、完全に避け切れなかったのか、ロングソードを持つ右腕にかすっただけで少し痺れがあった。 だが、盾攻撃の後はかなりの隙があった。
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