エピソード1 旅立ち

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敵が配置されていた場所も崩れ始め、その場に居た者全員が我先に抜け穴めがけて、背後で何度も大きな揺れを感じながら光の射す方向へ走った。 何とか抜け穴を出た俺達は、また戦闘を始めようと互いに距離をとった。 しかし、足を負傷した反乱兵が斬りかかろうとした仲間を制し、武器を捨てるように指示し、立ち去った。 これで最初の村に行ける・・・。 俺達が気を抜いて空を見上げたら、一頭の黒い竜が西方へ飛び去って行くのが見えた。 「大変だ!!早く村に向かわなくては・・・。」 一気に緊張感が高まり、額に冷や汗が流れ落ちてくるのを感じた。 帝国兵は、俺に速く走るように促し、目の前を走って行った。 山沿いの螺旋状の道をどんどん下る。 どれくらいの時間が経ったのだろうか・・・? 俺の感覚では十数分と思ったのだが、村の入り口に到着した時には、体はくたくたに疲れ切っていた。
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