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『地下ダンジョンに、謎の三つ星レストランは実在した!!』
地下ダンジョンの探索を始めて一週間が過ぎていた。そしてついに、我々グルメスペシャル取材班は、広大な広間の一画に目的地である三ツ星レストランを発見した!
埋蔵金探索パーティとは、ここでお別れである。彼らもまた、他の埋蔵金探索パーティとの競争に戻らねばならない。お互いの健闘を祈らずにはおれなかった。若い二人は、我々グルメスペシャル取材班に向け手を振り、笑顔で見送ってくれた。
暗闇の地下ダンジョンにあって、そこだけは別世界のお洒落なドアが設けられている。冷ややかな空気漂う石畳を、店内の暖かな照明が映しだしている。掲げられた看板にも、地下ダンジョンにお似合いな、三段腹のムッシュ ビ○ン○ムが高らかに手を挙げアピールしているではないかっ! この店が、○○ュ○○ガイド三ツ星店であることは明らかであった!
ところがである! 灯りに集まる羽虫の如く惹きつけられ、ドアに近づいた我々に対しボウガンの鋭い矢が襲いかかったのである! 隊長の足下まで達した矢は、隊長の足をかすめブーツを貫通していた。隊長は危うく大怪我するところであった! もし毒が塗られていたなら、この場所ではまず助からなかったであろう!
ドアから漏れる明かりに惑わされ、我々は店の入り口を護る武装したドアマンに気付かなかったのである。
ただちに番組スタッフが手紙に同封された招待状を掲げると、店をガードするドアマンたちは承諾し、取材班を快く店内へ通してくれ事なきを得たのであった。
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