『地下ダンジョンに、謎の三つ星レストランは実在した!!』

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 我々グルメスペシャル取材班全員には、通された別室にて温かい浴槽が用意されていたのである。  東京を出発してからジャングルを抜け地下ダンジョンを徘徊することすでに十日以上が経過していた。それまでの汗と苦労を、ここ目的地で洗い流すことができたのであった。  からだを洗い清め、十分にリラックスできた我々取材班には、次に店の用意した特別あつらえの衣装が用意されていた。いかにも特別と言った(おもむき)の、礼服とは思えぬ奇妙な衣装であった。が、身に(まとう)うと、からだばかりか頭の中までもがすっかりクリアとなり、高揚感が沸き立ってくるではないか。  俄然、やる気の出てきたグルメスペシャル取材班は、食前酒の用意されたテーブルへと通された。ここで再会した各隊員たちもまた、お互いの見違えた姿に(なご)やかな気分となり、顔も(ほころ)んでゆく。  しかし、ここからがグルメスペシャル取材班にとっての本懐(ほんかい)、本番なのである!
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