『前人未到のジャングルに、伝説の地下ダンジョンは存在した!』

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『前人未到のジャングルに、伝説の地下ダンジョンは存在した!』

 車両の入れる道は途切れ、昼なお暗い前人未到のジャングルを徒歩で進む。  すると突如、我々取材班の行く手に大自然の驚異が襲いかかってきた! 「隊長!」 「バカ、止まるな! 走れ!」  行く手の高木(こうぼく)に待ち構え次々に落下してくる毒蛇に怯む隊員たちへ隊長の檄が飛ぶ!  ここで止まると、かえって毒蛇に包囲されてしまう。そうなれば万事休(ばんじきゅう)すである! 隊長の冷静な判断の(もと)、毒蛇を避けながらジャングルを駆け抜けねばならない!   それからも次々と自然の洗礼をうける! 雨のように降り注ぐ吸血(ひる)の群れ、深夜寝入った隊員たちの生き血を(すす)ろうと忍び寄る吸血蝙蝠(こうもり)の大群! テントに侵入する毒サソリの集団! 常人なら、一日として耐えられぬ脅威と恐怖の連続であった。しかし、これまで幾多の探検を成功させてきたグルメスペシャル取材班に迷いはなかった。一瞬の油断で命が奪われる、そんな生と死の境を乗り越えてきた隊員達は、ジャングルの道なき道を果敢(かかん)に突き進んでゆく!  そして、ジャングルを進むこと五日目、突然ジャングルが開け、草地が広がる広場に出た。その場所こそが、我々が目標とした石作りの廃墟であった。  鬱蒼(うっそう)としたジャングルの奥地に、そこだけが取り残されたかの如く、木々に侵食されずに奇妙な廃墟は残されていた。
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