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*十五章の弐
「っあ、あぁ、ん……っは、ンぅ……」
「……とろとろで、熱くて……なんて心地いい……あぁ、このまま果てるまで貫いていたい」
「ん、も、っと……っあ、奥……奥ぅ……」
「ええ、たっぷりあげましょうね……私のかわいい御寮様……」
「あ、あぁ、ンぅ! っはぁ、んんッ!」
熱く硬い紺が、ぼくのとろけて待ち受けるナカに挿し込まれる。ぐいぐいと彼を刻み込むように、ゆっくりと腰を押し付けてくる感触が心地よくて、たまらない。
ぼくの身体は男なはずだったのに、紺の妖力で女の子みたいにもなってしまっているようで、貫かれるたびに痙攣して彼を締め付ける。吐き出さずとも何度も達しているのかもしれない。
紺がぼくを抱き上げて、紺の上に降ろす。そうしながら、またぼくは貫かれて彼を呑み込んでいく。
突き上げるように貫かれると、より奥に紺を感じられて気持がよかった。
下から突かれるたびに少しずつ少しずつ躰が白濁を吐き出す。その様が面白いのか、紺は突き上げるのを止めない。
「っや! っあ! っはぁう! っや、また、出ちゃ、うぅ!」
「緋唯斗……たくさん、感じてください……あなたが、愛しい……」
「あ、あぁん! あ、あ、っは、あぁ……紺!」
紺がぼくの腰をまたつかんで、さらに激しくぼくを突き上げてきた。
ぼくはがくがくと揺れて紺にもたれかかるように抱き着きながら受け止める。
濡れた肌と濡れた肌がぶつかりあって溶け合う音が部屋いっぱいに響いていて、聴覚からもぼくを淫らにしていく。
溜め息も喘ぎ声も汗も精液も、すべてが交じり合ってぼくらを繋いでいた。
ふたりがひとつに結ばれた夜、ぼくと紺は互いを呼び合うことさえ忘れてお互いを食べ合った。
悲鳴のような嬌声をあげてぼくが白濁を吐き出して、ナカの彼を締め付ける。
熱い感触がナカにほとばしって、ぼくはその快感をうっとりと目を瞑って味わっていると、繋がり合う身体の隙間を溢れた精液が満たしていく。
「……緋唯斗」
「紺……」
白濁を吐き出して崩れるように抱き合いながら、互いの名前をようやく口にして見つめ合う。
そっと紺の銀色の耳に触れると、紺は嬉しそうに目を閉じる。
「気持ちいい?」
「ええ、とっても」
「ぼくのも、触って」
互いに耳を撫でながら、またそっと口付けをする。その甘さは目眩がするほどだ。
しっとりと汗ばんだ耳に触れながら交わす口づけの間に笑い合いながら、ぼくらは繋がりを解くこともなく乱れた布団の上でそのまま眠りに落ちていった。
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