男のチョコレート

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明日香は「そうだねえ…」と顎に手を乗せて考えた。 フットは明日香の事を期待出来るかもと思った。 この人はフットの事を思ってくれている。 きっと良い答えが返ってくるに違いないと。 そして明日香は目を見開きこう言った。 「そりゃズバリ!触手責めだね!」 フットはずっこけた。 真剣に考えてくれて返ってきた返事がこれか。 やはり明日香には何も期待出来なかった。 「もう良いです!」 「待って待って待って!」 明日香は出ようとするフットの手首を掴む。 「ふざけないでくださいよ僕はこれでも真剣なんですから!」 「わかってるわかってるわかってる。チイチイは甘いものが好きって言ってたな?」 「本当ですか!?」 とフット。 「そうそう、あっそうだ。もうそろそろバレンタインデーだよね?チイチイにチョコレート贈ってみてはどうかな?」 と明日香。 「冗談はよしこさん。バレンタインデーは女性からチョコレート渡すもんじゃないですか?」 「チッチッチ、わかってないなフット君は」 明日香は指を振る。 「逆チョコってやつよ。これからは男の子が女の子にチョコレート贈ってあげる時代よ!」 明日香は拳に力を入れて気合を入れた。 「逆チョコですか…」 「そうそう。男の子から美味しいチョコレート作って女の子に贈るのも良いってもんよ。きっとチイチイも喜ぶよ!」 明日香は得意気に言う。 「ありがとうございます明日香さんっ!早速買いに行ってきます!」 フットは礼を述べ、飛ぶように部屋を出た。
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