孤独のノーナ

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ノーナはベッドから起き上がるが完治していないのかフラッと立ちくらみを覚える。 しかしまりりんの言ってた事をノーナは思い出す。 『病気が早く治るには運動も大切よ。そしてそして運動していないと退院してもまともに動く事も出来ず苦労するわよ』 ノーナは家族とシュカシュカが楽しそうに会話をしているのを聞くのが苦痛になったのもあり、その場から逃げるように部屋を出た。 「良いなあみんなには家族がいて…シュカシュカ先輩もシエリ先輩も…そう言えば…」 ノーナは一人、家族とも不仲でいつも一人でいる執事の存在を思い出した。 (イーダ先輩…彼もノーナと同じ独りぼっちだよね。彼のところに行ってみよう) ノーナはイーダのいる病室に向かった。 ーーー イーダもまた出動に参加しており負傷した隊員の一人。 腕や足などを包帯で巻いている。 やはりイーダには見舞いに訪れている客はいない。 「あ、ノーナちゃん動いて大丈夫なのかい?」 「うん、それに動かないと治りも遅くなるってまりりん先輩も言ってたから」 「流石はまりりん先輩だね。みんなのお母さんだからなあの人」 イーダの隣にはやはり隊員と家族が談笑しているのが聞こえる。 「私劇場版プリティアお母さんと行ったんだ!」 「そうか良かったな!」 (羨ましいな…)とノーナは思い、ふとイーダの方を見る。 するとイーダの負傷してない方の拳に力が入ってるのが見えた。 拳に力が入っているのは、隣で隊員の家族が見舞いに来ていて仲睦まじく談笑しているのを聞いてルサンチマンを抱えている事を意味する。 (やっぱり…イーダ先輩もノーナと一緒なんだ…) ノーナはイーダに親近感を覚えた。 「よしよし…」 そこでノーナはイーダの頭を撫でる。
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