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10月21日(土) 明日のフットサルに向け食材の買い出し
こちらの時代の人々は、フードプロセッサも配食サービスもあるのに、あえての手作りに拘っています。
マッサージ器も家庭用ベーカリーも、あるのに買わないこの時代で、私は料理に挑戦します。
本も買っちゃいました。
冷蔵庫の食材を、検索エンジンに入れボタンを押す。
そんな形でしか調理法を調べなかった私には、作りたいものを先に決めることが、そもそもとても貴重な体験です。
転入初日にも思いましたが、AIに頼ることで、頭を使い忘れていたように思います。
今まで(2049年)の生活が当たり前と思っていた私にとって、たった二六年昔に来ただけなのに、これまでの便利さを有り難く感じました。
でもこの時代(2023年)の父は、この生活が普通……
むしろ便利になったと捉えているようです。
今から二六年経ったら私は四二歳。
今(2049年)の両親と同世代になります。
その頃の私は、どう暮らしているのでしょうか。
両親のように、幸せでしょうか?
そう、政府が時間旅行に年齢制限を設けた理由がここだ。
課題を見つける力、これは常識に囚われる経験豊富な大人には持ち得ない、未成年の強みなのだ。
因みに今から二六年前とは1998年だ。
米大統領の不倫疑惑、長野五輪、和歌山毒入りカレーなど、さして今と次元は変わらない。
実際の提出物に括弧書きの補足はない。
だからミクの滅茶苦茶な【今】の使い方に、未来の審査員たちは頭を悩ますことになる。
今とは何か?
【今】という特異点に関しては、かのアインシュタインすらお手上げで、科学の領域外としている。
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