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「茶なんか汲まなくったって自販機で買えるし、可愛い女が注いだところで味も栄養も変わらないよ」
良くなるのは気分だけだろう。
「じゅんじゅんは強いな」
関心する夢ちゃんに、この割り切り方はできない。
可能な限り男を頼りたいし、自分をか弱き存在として大切にしてもらうことを求めるからだ。
女であることが強みになるのなら、それを最大限生かしたいと考える。
「この卵焼き、作ったの誰」
聞くのはかっちゃんだ、ミクは黙って手を挙げる。
「味つけが超俺好み」
やってしまった!
次々とかっちゃんは食べてくれるが、母から教わった卵焼きだ。
味付けが父好みなのも頷けるが、気をつけよう。
両親が出会うのは、これからまだ三年も先のことだ。
「我が家も味つけ甘めだよ、ただ糞不味いんだけどね。
親父の腕が悪いせいで」
泡を吹きそうなミクに気づいてくれたのか、山下も卵焼きを食べてくれた。
卵焼きには甘い・しょっぱいがあるらしい。
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