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 放っておいたら3回でも4回でも訊きそうだったので、良子は 「やめなさいよ」  と小さい声で嗜めた。  それなのにまた繰り返す。  良子は来て早々だが帰りたくなった。  変なのを連れてきてしまって、沢子に本当申し訳ない。  彼女が 「お母さんは今が青春なの!ハイ、この話はこれで終わりね!」  と言ってくれなかったら、良子はいたたまれなかった。  そして、あれから20年……。  浩二が自分の年齢がわからなくなって久しい。
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