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 それも無理ならせめて部屋から……。  良子は、2年くらい前に桜の名所に浩二と行ったときのことを思い出した。  浩二は桜は見ずに人ばかり見てキョロキョロしていたっけ。  挙げ句、迷子になりかけてたいへんだった……。  ろくな思い出はないけれど、それでも良子は、ずっと一緒に居た重みは大きいと感じる。  今やっと平穏に花の便りを待ちわびる暮らしができるかもしれない、と思った。  
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