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 良子は3年経った今でも思い出す。  あれは殺人だったのではなかろうかと……。  口のきけなくなった人を、口から食べられなくなった人を、私は見捨ててしまったのかと……。  私にそんな権利あったんだろうか!?  あれから何十回何百回考えたけどわからない。  今日も良子は痛む右足を引きずりながら、答えのない問いを考え続ける。               【 完 】
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