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いざ実食。
……言葉はいらない、焼かれたことにより増した旨味と香ばしさ、一体これ以上何を言うことがあるだろうか?俺はこんな美味いもの人生で一度も食べたことがない……な。
「わかります。シク……シク」
「うわーん、美味すぎるッス」
「うめー、うめー、おいあんちゃん何泣いてんだよ」
また心の声がだだもれになっていた。
てか何言ってるんだよ大工のおっさん、泣いてるのはおっさんじゃないか、いい年こいて。
……あれ?ほんとだ頬からなにか伝わってくる。そうかオレも泣いていたのかー……そうだ!こんなうまいもん作ってくれたせっちゃんお礼言わないと。
「ありがとう、せっ「うおおおおん、うますぎるぜこいつはぁぁ!」
突然せっちゃんが泣き出した。皆ドン引きするくらい大泣きで泣いている…。
「ぐすっぐす、ちっきしょう、俺は異世界の食材に負けないくれー美味いもんを探すため、世界中を回って腕を磨いてきたんだ……けどよー、けどこんな美味いもん食えばおかしくなっちまうもんなのかなー……決めた!俺がご先祖の店再興してやるぜ!」
「えっ?せっちゃん、村で食事処やるの?」
「おうよ、じゃ頼むぜ大工のおっちゃん、店の再建手伝ってくれ」
「はっ?何言ってやがる。こちとら冒険者ギルドを建て直すのが先だぜ!やめたやめた、オメーなんて今日でバイト首にしてやる!」
「上等じぁねえか、こんなバイトこっちからやめてやるぜ」
「なんだとう!?」
「はいはいはい、あらせっちゃん、丁度良かったわ、明日から家のキッチンカーでバイトしてよ」
「なんだよ藪から棒に……まあ料理も出来るし金も入る。店が再建するまで手伝ってやっか」
「やったー、じゃ明日からよろしく」
「おい待てよ、ただでさえ今建設関係は人が集まらんとゆうのにー……ちぇっまあいいや勝手にしろ、じゃ帰るかせっちゃん」
「おうバイト代もらわんとな、んじぁまた明日」
ったくこいつめーと大工のおっちゃんはどこだか嬉しそうにせっちゃんと帰っていったのだった。
「そうそう、この子送るから今日の報酬家で渡すね」
「あっわかりました」
━━━そして家に帰ると今日の報酬分であるスライム110×500で5万5千円を受け取った。日給5万5千円……マジか!夢あるぜダンジョンは!
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