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「どうもー! どうもどうもーっ!」
「どもー」
「『ブルー・ブルー』でーす。よろしくおねがいしますっ。こっちのイケメンが青原で、そっちのべっぴんさんが――?」
「……はぁ。青色吐息です。青い二人です」
「はいっ。青原と青色吐息。青い二人で、ブルー・ブルー。覚えやすいでしょう? 今日はこの名前だけでも憶えて帰ってくださいねぇ」
「青い二人です」
「そうなんですよぉ」
「青い二人です」
「……吐息さん?」
「青い二人です」
「あのー。もしもーし」
「青い二人です」
「いや、もういいから!」
「どうもありがとうございましたぁ」
「じゃなくてっ! 漫才終わらないから、これからだから! なに、もう終わりたいんですか?」
「もっとやりたい」
「でしょう? やりましょうよ」
「青い二人です」
「そっちかい! 吐息さんお願いですから、漫才をやりましょうよ……」
「お願い。あと一個だけ言わせて。言いたくて言いたくて震える」
「どこかの歌手みたいなこと言い出した。もうしょうがないなぁ。あと一回だけですよ?」
「ありがとう。……ごほん。んんっんんっ」
「吐息さん、入念に喉を整えております。これは最後に渾身の一回が聞けそうですよ。楽しみですねぇ、皆さん」
「なーなーなー。ドッミファッソシードー」
「音程は関係あるかなぁ? 関係ないと思うなぁ」
「ぷるるるる、とるるるる」
「あー、あのなんていうか、唇をプルプルさせる歌手のウォーミングアップみたいなやつ」
「リップロールね」
「いいから早くしてくださいね?」
「実はウチら、付き合ってます」
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