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幼なじみがおかしい
姫宮杏珠視点
お昼休憩中、僕はいつものベストスポットにいた。人が来ない体育館裏は穴場だ。
周りには花壇があり外観は良い感じだ。
普通は食堂や教室で食べるのがベターだが僕は人が居ない場所を好んでおりいつも通りの日々を過ごしていた。
雲一つない真っ青な空。ポカポカ暖かくちょうど良い天気だ。体育館の裏なので眩しい日差しが当たらなく良き。ここなら人も来ないだろうし何か起きる事も無いだろう。リスクは避けるに限る。平和だ。
ただ1つを除いて本当完璧なお昼の過ごし方なのに。僕の真横にピッタリくっつきそうな位近い距離にいるパーソナルスペースガン無視人間。隣の幼なじみを除いて。
ポテトチップスの袋を明け食べる。ポテチ本当美味しいよね。僕はうすしお味が好き。色んな味食べたけど、やっぱりノーマルのこの味が良いよな。
ポテチをただ味わいたいのに、さっきから感じる目線と近すぎる距離感に気になってしまい、ポテチに集中出来ない。
「なに。開翔そんなに見られると食べにくいから。見ないで」
キラキラオーラが体から溢れまくっている彼はどこに隠し持っていたのか分からない、おかめのお面を持っていると思ったら
次の瞬間にはおかめになっている彼と、沢山の種類のポテチうすしお味がズラッと袋から取り出され、深めの皿に山になったポテチが入っていた。おそらく一袋分全て開けたのであろう。
ざっと見ると5種類程ある。cal○ee、チ○プスター、湖○屋、堅あ○ポテト(c○lbee)、韓国産のポテチがあった。
袋が無いのに何で判別出来るかって?
僕位のポテチ好きになると見た目だけで判別出来るようになる。ちなみに僕が食べていたポテチはcalbe○のポテトチップス。あの芋のキャラクターが居る方のポテチね。
ポテチ達が突如現れたミニテーブルの上に置かれていた。皿をよく見ると山盛りのポテチが入ってても高級なのが分かる。
いや、え?瞬きしたらこうなってるってどうなってるん。人間辞めてる?毎度の事ではあるが常人外れの行動に抱く感情はもはや驚きを超え呆れである。
突如現れたミニテーブル。その上に置かれた沢山のポテチの山。
体育館裏にピクニックの状況が出来上がった。
「気にしないで。お腹いっぱい食べてね」
おかめのお面がそう言った
開翔なりに考えた結果の行動なんだろうけど、やっぱりズレてる。
今回に限らず開翔は過保護だと思う。僕が少し巻き込まれ体質だから。
せっかくイケメンなのに、なんでこう僕の幼なじみは様子がおかしいのだろうか。後ポテチはそんなにいらない。
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