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ユキさんに会えなかった日々は本当に辛くて苦しかった。
けれど、今日、また会える。
僕は走ってあの場所に向かった。
「ユキさん」
ユキさんからもらったマフラーが揺れる。
二ヶ月も会えなかったんだ。
だから、
早くあなたの顔が見たい。
「ユキさん!」
白くて脆そうで崩れてしまいそうな人。
さっきまでずっと顔はゆるゆるに解けていたのに、
今では目も、口も、手も、固まってしまっている。
かろうじて足は動き続けて目の前まで来たけれど、
僕は正気を保てなかった。
「ユキさんっ‼︎」
ユキさんが、倒れていた。
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