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雪が積もる 汚れのないふりした真っ白な色が何もかもを冷たく埋め尽くす 落としてしまったお守りがあろうとも 知らん顔して全て真っ白にして隠してしまう やっと咲いた花があろうとも 平然と冷たく凍らせてしまう いずれ春が来ると言うが その春はいつ来るのだろう 春がくれば落としてしまったお守りは見つかるのだろうか 春がくれば凍ってしまった花は再び花咲くのだろうか ああ、よかったね そう言えるようになるのだろうか 春が待ち遠しい 春よ早くこい 暖かくなれば この白く凍った全てが思い出として許せるようになるのだろうか 早く暖かくなりたいと 赤く冷たい指をこすり合わせながら 春に恋焦がれる
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