4 エピローグ

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「おかえりなさい! 心配したのよ、ダーリン!」 「やっと帰ってきたよ! 待たせたねハニー!」  十五年前の過去から生還を果たしたマイケルは、妻エリザベス(三十一歳)を抱き上げ、そのままくるくると回転していた。  マイケルとの再会に喜んでくれている妻は、いつ見てもどう見ても美しく愛らしい。  ちなみに、久々に会った十五年前の妻も、めちゃくちゃ可愛かった。  今の妖艶美女な妻と違い、幼さが垣間見えるところが非常に愛らしい。男慣れしていないせいで、何をしても初心な反応が返ってくるのもまたよし。というか、あれを目の前に口説き文句の一つも言わない婚約者(十六歳の俺)は、脳に致命的な怪我でも負っていたんじゃないだろうか。  ついでに、子ども部屋で彼女が黒髪を悪く言われたのは、彼女が嫌われ者だからじゃない。逆だ。  美しくて、幼くして魅力に溢れた彼女に構われたくて、悪ガキ達が悪さをしただけなのだ。  彼女はその辺りのことに気がついていないようなので、後でしっかり、妻にそのことを伝えなければならない。  そんなふうにここ数日の出来事に想いを馳せていると、可愛い妻がはしゃいだ様子で報告してきた。 「あのね。十六歳のマイクもね、すっごく可愛かったのよ~! もうね、大好き大好きって毎日頬ずりしちゃった!」 「俺以外の男にそんなことを!!!」 「やだもー、十六歳のマイクもマイクじゃない! それに、マイクだって、十六歳のわたしに悪さしたくせに」  そう言って頬に手を当てる妻に、マイケルは頭が上がらない。 「俺だって、君にしかそんなことはしないさ。十六歳のエリーだって、エリーだろう?」 「そうだけど、そうじゃないもの」 「俺だって、そうだけど、そうじゃない」 「なら、どうしたらいいの?」  挑戦的な言葉で誘いをかけてくる妻は、最高に魅力的な笑顔でマイケルを煽ってくる。 「俺の一番は君だってことを、証明して見せよう」 「それは楽しみね」  こうして、冷え切った仲だったエリザベスとマイケルの二人は、過去(十六歳)でも未来(三十一歳)でも、溺愛カップルとして幸せに過ごしたのでした。 ✿終わり✿ 楽しんでいただけましたら、★とかページスタンプとか感想とかよろしくお願いします! ( ๑>ω•́ )ﻭ✧
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