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ゲームの世界へいざダイブ
「ここが………ですか」
「おーい!!」
声のする方向を見ると絢音が近付いてくるのがわかった
見た目はそのまま反映されるこのゲーム。二人とも魔族を選択し魔族領から始めることにした
これは運営からのお願いでもあり、魔王として活動するのに人では困るからと言われてしまったのもある
どこから始めても大きな違いはなく、種族的な違いもない
強いて言うならば人族なら平均的なステータス。魔族ならならINTが高くなるなどの違いだろう
かと言ってそこまで大きな差はなく、魔族だからと言って肉弾戦が出来ないわけでもないのだから
「先ずはギルド申請ですね?」
「そっ! 私たちは二人でプレイするからギルド申請してチームとして登録しないと駄目みたい」
絢音の目の前に画面が現れ何かを操作しながら話していた
すると、咲樹に通知が届き開くとフレンドリー申請とギルド申請が届いたのだ
「………ギルドJKって少し不味くないですか?」
「JKって知られてもリアルが知られなければ問題ないし大丈夫じゃない?」
安易で安直すぎる。そう思ったが何を言っても無駄だろう。そう考え申請を素直に受け取った
すると、一つのアイテムが運営から届いた
「ダンジョンコア………ですか」
「リーダーは咲樹………じゃないや、スコタディにしたから。って、どうでもいいけどもう少し可愛い名前とか思い付かなかったの?」
「別にいいではないですか。魔王なのですから闇と言う意味のギリシャ語で」
「私を見習って欲しいよ」
ミロと言う名前もどうかな。とは言わない
リンゴ好きなのは知ってるが安直過ぎだと思っていた
そんな二人は街中を適当に散策しながらどうするか話し合っていた
街の中は様々なプレイヤーが自分が生産したアイテムを販売している
通貨は基本的にダンジョンポイント、通称DPになっている
このDPがなければ何も出来なくなってしまうし、DPがあればどんなことも可能になってしまうのだから、重要なポイントとなっていた
「スコタディは何処にダンジョン作るの?」
「街の近くです。プレイヤーには来て貰わないと困りますから」
「えぇ?! 危なくない?」
「初心者の街の近くですし、考えはあります」
そう言ってスコタディは街の目と鼻の先にダンジョンコアを使ってダンジョンを生成した
たった二階層しかなく、簡単に攻略できそうなダンジョンを作り出したのだ
「………タイムリミットがあるんですね」
二人の目の前にはタイムカウンターが現れ72時間と表示されていた
これはゲーム内の72時間となっており、現実では三時間ほど
72時間が過ぎるとプレイヤーに通知が届き新たなダンジョンが出来たことを告げられる
そして、ダンジョンが目に見えるようになり攻められるようになるのだ
「に、二階層しかないから強力な魔物を配置しないと」
「………ゴブリンを30でいいですね。二階層はゴブリンキングとゴブリンアーチャ-のみで」
「ちょっちょっちょっ!!」
ゴブリンは最弱の魔物の一つ。ゴブリンキングはそれなりに強いが初心者の集団からすれば簡単に倒せてしまう
アップルは慌てるように止めようとするが本人はそれでいいと言っていた
「ゴブリンのリボーンコストはかなり低いですから殺されるのが目的です」
「コストは低いって言ってもDPかかるんだよ?」
「えぇ。それが?」
支離滅裂だ。スコタディ………咲樹はゲームをしたことがないと聞いていたが不味いと思っていた
やっぱり自分がリーダーをやった方がいいのではないかと考えていたのだが、スコタディは不適な笑みを浮かべてアップルに話しかけた
「何も問題ありません。コアを壊されても収入が上回ればいいのです」
「ほ、本当に大丈夫だよね?」
「えぇ。私はダンジョンを作ってるので他のダンジョンを攻めてきていいですよ」
不安だ。だが、大丈夫だと言うのなら心配するだけ無駄だろう
絢音………ミロはDPを使って魔物を作り出した
自分はLv1なので回復してくれる魔物ヒーラ-スライム一匹、タンクとしてガードオークを二匹作った
アタッカーは自分。武道の心得もあるので意外と自信はある方なのだ
余ったDPで自分のLvを上げ仲間のLvも上げていく
そして、Lvを上げる度に貰えるステータスポイントで自分はSTRとAGIを
ヒーラ-スライムにはINTをガードオークにはDEFを上昇させておいた
「さて、行ってくるね!!」
「稼いでらっしゃい」
スコタディは何の心配もしていない。ミロなら確実に稼いでくるとわかっている
そんなアップルも不安に思いながらもスコタディを信頼している
何を考えてるか、それはミロにはわからない。だが、悪いようにはならないと思ってるのだから
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