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ミロの初ダンジョン
「みーっけ」
近くの森に移動してダンジョン探しをしていると早々に見付けてしまった
このダンジョンを攻略すればDPを大きく稼げる。早速入っていくと洞窟のような雰囲気になっており中には大蝙蝠が沢山いたのだ
「お二人さん。ヒーラ-をしっかり守ってね?」
「「ブヒッ!」」
ミロは駆け抜け大蝙蝠に向かっていく。手にしてるのは街で買った安物の短剣二つ。それを器用に振り回して次々と大蝙蝠を撃退していく
入口付近に大量に設置することでプレイヤーを殺そうとしていたダンジョン主の思惑は見事に破れアップルは大蝙蝠を大量に倒したことによってDPを大きく稼いでいた
「さっ、ゴーだよ!!」
平気そうな顔をしているがダメージはそれなりに受けている
ガードオークもダメージを受けているがヒーラ-スライムが三人を回復していく
そして、ミロは順調にダンジョンを進み一個目のダンジョンを簡単そうに攻略したのだった
何故なら、入口にほぼ全てのDPを注いで凶悪にしていたので抜けてしまえばたいしたことはなかった
三階層になっていてボス………ヘルバットに大蝙蝠10匹とそれなりに力を入れていたがアップルの敵ではなかったのだ
ミロが順調にダンジョンを攻略している頃、スコタディはダンジョンをちょうど作り終えたときだった
「完成ですね。タイマーを消して早速、プレイヤーを呼び込みましょうか」
タイマーを消して早速、プレイヤーを呼び込むスコタディ
街の近くにあるとなって直ぐにプレイヤーが入ってきた
それを通知で知ったスコタディは嬉しそうに嗤って目の前の表示の画面から様子を伺っていた
「ここ、ゴブリンしかいないぞ?」
「これ作ったやつアホだろ? 簡単に攻略できんじゃん」
二人組の男と五匹の様々な魔物を連れてやって来たプレイヤー
だが、彼等は一階層で全滅し早々に街へと転送されてしまった
それからも次々とプレイヤーがやって来て大半は一階層で、二階層のボス部屋でも次々と殺されていき攻略できたのは二組だけ
スコタディはほくそ笑みながら収支を計算し大きくプラスになってることを瞬時に理解して放置することにしたのだった
そして、ゲーム内が夜になり全てのダンジョンが入れなくなるとミロはスコタディの元へと帰ってきた
「お疲れ様です。かなり稼いでましたね」
「まあね。ってか、ダンジョンはどうだったの?」
「これだけ稼ぎましたよ」
「………マジで?」
ミロもそれなりに稼いでいたのだが、スコタディが稼いだDPはミロの数倍だ
早くもダンジョンを進化できる条件を満たしていて必要なDPを稼いでいた
「ど、どうやったの?」
「簡単なことですよ」
スコタディがやったのは単純明快。トラップをあちこちに仕掛けていただけだ
そして、入口付近にいるゴブリンには徘徊させ、他のゴブリンは固定の場所にいさせる
入口付近のゴブリンを倒させ固定のいるゴブリンを見付けて倒そうと近付いた時にトラップの嵐で始末する
そのトラップも床の色や形を変えてよく見ればわかるようにしている
こうすることで不注意だったと気付かせもう一度来させる
だが、実際はわかりにくいトラップも仕掛けており、わかりにくいトラップは毒ガスや麻痺ガスとなっていた
毒による継続ダメージ+麻痺により身動きを止める
そうやってプレイヤーたちは次から次へと殺されていきDPを落としていったのだ
「性格悪っ!」
「褒め言葉として受けとりますししばらくはこれで稼ぎます。ですが、警戒されてしまえば通用はしません。その時は次の段階に進みます」
「次はどうするの?」
「それは他のダンジョンを見てきたアップルに聞いてからですね」
「何で?」
「傾向を知りたいからです」
ミロはよくわからないと思いつつもどんなダンジョンがあったか報告した
入口に魔物を集結させるのが流行っていることや、毒持ちの魔物を配置してるダンジョン、中には凶悪なボスを設定していて負けたことも報告した
「倒されたんですか?」
「逃げてきた! だって、めちゃくちゃ強いんよ? 攻撃は効かないしガードオークなんて一撃で殺されるしで最悪だった」
「そこは参考になりませんね。プレイヤーが集まりませんから」
「何で?」
「ミロは今すぐにもう一度行きたいですか?」
「強くなってからじゃないと行きたくない」
「それが答えです」
納得したミロはその日はログアウトすると言って帰っていった
だが、スコタディだけは夜の街に繰り出して散策を始めたのだ
「夜に出歩くなんて不良になった気分です」
そう言いながら何処か嬉しそうなスコタディ。夜の店………居酒屋をあちこち見回り何処にするか吟味してここと決めると勇気を出して中に入っていった
そして、適当に注文をして聞き耳を立てていたのだ
そこには多くのプレイヤーたちが食事を楽しみ色んな会話をしていた
今日の反省会や最近の情報などを共有していたのだ
そして、街の近くにあったダンジョン………スコタディが考えたダンジョンの話しも出ており有意義な情報を聞くことに成功したのだった
「やはり問題なさそうですね。もう少し稼がせて貰いましょう」
スコタディはそこでログアウトして明日の夕方にまたログインしようと心に決めたのだった
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