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リベンジへ
「う~ん」
「どしたの?」
「収入が減ってきました。攻略する方が増えてきましたね」
「次の段階?」
「そうしましょう」
スコタディは画面を開いてダンジョンを進化させた
ダンジョンは三階層になり全体的に広くなった。そして、配置出来る魔物やトラップの数の上限も大きくなっていく
実は最初に二階層にしたのはこの為でもあった。低コストでダンジョンを進化させることで少しずつ強くしていく
スコタディの趣味でもあるが、こうすることで変化に気付かせず攻略しやすいと思わせるためでもある
一階層は勿論そのままだが、二階層からは弄っていく。進化させたことでタイマーがまた付いた。なので考える時間はゆっくりあるのだから
「ってかさ? スコタディも装備揃えて一緒にダンジョンに行こうよ」
そんなミロはDPで確実に装備を揃えていっていた
短剣は双剣となっていて胸当てなども装備している。AGIの上がるブーツなども装備していて中々充実していた
「悪いですけどまだ作って遊びます。スキルも何も獲得していませんし、Lvも上げてませんから」
「ちぇ。でも! いつかはちゃんと一緒に行こうね?」
「はいはい」
子供か。とは、言わないし本音は可愛いと思っている
母性本能がくすぐられると言うか保護欲が狩り立てられると言うか複雑な心境だった
そんなミロは新たにアローインプと言う魔物を作っていた
タンクも三匹にし三匹目は攻撃も出来るガーディアンと言う魔物にした
DPで両刀使いと言うスキルを獲得しスラッシュやダブルスラッシュと言うスキルも獲得
風魔法を中心に魔法も何種類か獲得。自分でも回復出来るようにし攻撃、防御、支援とバランスよく獲得していた
「んじゃ行ってくるね」
「頑張ってください」
ミロを見送ったスコタディは先ずは二階層の魔物を何にするか考えた
倒せばかなりのDPが手に入る魔物。倒せればだがを一匹だけ配置することにする
そして、二階層は迷路のようにして迷わせるようにする
徘徊する魔物は少々高いのだがゴーストにすることにした
「物理攻撃無効。初心者には厳しい相手でしょう」
だが、攻略が難しいとなれば寄ってこない。徘徊する魔物はスケルトンを中心にすることにした
ゴーストは全体で10匹だけ。スケルトンを50体にしとく
「これで問題はないでしょう。トラップは少なめにしましたしね」
トラップも消耗品。20回発動すればDPを使わなければ使えない
トラップのレベルを上げれば回数は増えるがそれなりにする
今はその時ではないと考えているので後回しにした
そんなスコタディが悩んでいる頃、ミロはあるダンジョンに挑むことにした
それは一度敗北し苦渋を味わらされた憎きボスがいるダンジョンだ
調べた結果、ムアサドーと呼ばれる魔物で黒き狼とも呼ばれる魔物らしい
毛皮は黒魔石と同等の固さ。魔法も効きにくく防御にも優れている
STRとAGIが高く鋭い爪の一撃は初心者は一撃で殺されてしまうほどらしい
「今度は勝つもんね」
ミロはあっという間に最下層である五階層に辿り着きボス部屋へとやってくる
そして、自分を殺した憎きムアサドーを睨んだ
「作戦通りに行くよ!」
ガーディアンが走りガードオークはヒールスライムとアローインプを守るように動く
そんな中、ミロも走りながら魔法を放った
『エアーアロー』
顔に向けて放たれた魔法は効果は薄くとも嫌がっていた
ムアサドーはミロを睨みミロに襲い掛かっていく
『エアライド』
AGIを上昇させ逃げるように走り抜ける。そして、後ろ向きに失踪しながらエアーアローをまた顔に向けて放っていく
「鬼さん、こちら♪」
怒り狂ったムアサドーに対しガーディアンがシールドバッシュで吹き飛ばす
転がったがたいしたダメージになっていない。直ぐに立ち上がりガーディアンを睨んだが、その瞬間に目に矢が飛んできた
「グルァ?」
一瞬チクッとしたが見えなくなるほどじゃない。何かが飛んできた方向を見るとあっかんべーしてるミロがいる
またあいつか。と、怒り狂ってるムアサドーはまたミロを追いかけた
そして、そんな行動を繰り返すと突然、ムアサドーは動きを止めて死んでいく
光の欠片となって素材を落として死んだのだ
「作戦は完璧だね♪」
ミロが立てた作戦はシンプルでわかりやすかった
本来ならタンクであるガードオークやガーディアンがヘイトを集めなければならない
それを一手に引き受けて自分に攻撃を集中させた
顔に向けて効果の薄いエアーアローを射ち続けたのも意味があった
アローインプの毒矢。これを瞳に目掛けて射たせたのだ
後は毒で継続ダメージを受けてくれるのを待つだけ
何発も毒効果を与えれば相乗効果でダメージが増えるから
こうやって防御力の高いムアサドーを撃退することに成功したのだった
「へへっ。DPはかなり入ったでしょ?」
しっかりとダンジョンコアを破壊してダンジョンを出ていくミロは他の攻略出来なかったダンジョンも攻略するのだった
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