金魚鉢

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「いけ、そこだブルー。すっごいキック」 「ねえ、お兄ちゃん」 「ん? レッドのドラゴンフックさくれつ〜〜」 「ねえ、お兄ちゃんってば」 「ん?どしたこのは?ってブラックやられるぞ」 「このかいじゅう名前な〜に?」 「ガラクチャー」 「ふーん、可愛いね」 「可愛い?ガラクタみたいだからってはずだったけど」 「パグみたい」 「そっかー? いろんな動物を集めたらこうなった」 「わるいやつ?」 「うん。そりゃそうだ。わるもんだ」 「なにしたの?」 「地球をしんりゃくしにきた」 「しんりゃく?」 「無理矢理自分のものにしようとしている」 「そう?」 「…だと思う」 「遊びにきただけかもしれないよ」 「…かもしれない。いいぞ、ピンク」 「なんか、かわいそう」 「かいじゅうは敵なの」 「ママッーーーー」  「ほらっ、お皿の片付け手伝って。金魚にえさあげたの?かえで、何度もみたでしょうそれ」  「うん。わかった」  「ママーあたしが餌あげる〜」  「僕だよ」  「だってお兄ちゃん獣レンジャー見てるじゃん」  「やめるよ」  「まずはテーブルの皿を下げてね。二人で一緒に面倒見るっていったんだから二人でえさをあげなさい」  「はーい」 このはとかえで、えさをひとつまみずつ金魚鉢に入れます。 「キャハハ」 「くいしんぼうだ」 「チャチャが食べれていないからチャチャにもあげて」 「うん。ポン太が横取りするんだ。こら、ポン太」 「お口パクパク、面白い」 「こんな感じ」 「あははは、お兄ちゃんそっくり」 「さあ、二人はお風呂入って寝る準備ね」 「パパは?遅くなるの?」 「そうみたい。今日は先に寝なきゃね」 「待っていたいな」 「起きれなくなっちゃうよこのは。学校遅刻するぞ。眠たそうだし」 「うん、眠い」 このはとかえで、ベッドに入っておしゃべりをしてパパのを帰るの待ったけど、このはは途中で寝ちゃいました。 「おかえりパパ、なにそれ?」 「もらった。なんていう魚らだったかな?」 「いきてる?」 「そう!」 「どうするの?」 「ここにいれればいいじゃないか」 「えっちょっと」 かえでが夢の中で聞いたパパとママの会話です。少しお酒が入っている子供心たっぷりのパパの声に安心しました。
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