歴史の課題がすべての始まり。

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歴史の課題がすべての始まり。

「えー、夏休みの家庭学習としてだ。一人、歴史の人物を調べ、まとめてくるように。」 うざい歴史教師の禿げた頭を私と瑠璃は恨めしげに睨んだ。 6時間目の授業の終了を教えてくれるありがたいチャイムが鳴ったと同時に、瑠璃は私の机に駆け寄ってきた。 「ねえ、ありえないんだけど。レポートとかまじだるすぎ。人物レポートなんて小学生の時のやつでも提出しよっかなー。」 もとの黒い髪を明るい茶色の脱色させたロングストレートのやや吊り目の少女が瑠璃だ。 「いやだめでしょ。ていうか小学生の時のレポートなんて取ってあるの?」 「探してみないとわかんないけど。」 「じゃあ十中八九だめだね。」 そんな会話をしていると担任が教室の入口から怒鳴った。 「青木!!HRもう始まるぞ!!」 小さく舌打ちをしながら瑠璃は席に戻っていった。
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