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「じゃあ帰ろっか。」
静かに瑠璃は立ち上がった。
私達は見回りの先生が来ないうちに急いで片付けると、学校を出た。
「今日はありがとねー。」
歩きながら私はお礼を言う。
「別にいいってことよ!」
いつもの明るいノリの瑠璃だ。そのことに安心しながら、私は今日出会った人の名前を反芻していた。
(吉田稔麿・・・、か。)
その時だった。
「一沙!!危ない!!」
突然、ドンッと押される感覚があって。
最後に見えたのは、反対側に飛んでいく瑠璃だった。
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