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     *  はあ。はあ。  どこだ。雪ちゃんはどこにいる。  バスターミナル方向へ、路地や倉庫の裏を覗きながら走っていた。  曇り空の下を、むこうから知った顔がやって来る。アネゴだ。ボクに気づいた。 「雪子だろ。この先のコンビニで見た。もうじきターミナルに着く。走れ。行って抱きしめろ」  アネゴの言葉に驚く。 「光治はオンナを見る目がある。お似合いだよ、アンタら」  ボクはまた駆けだした。  引っかかるものがあった。後ろ髪を引かれたけど、今は置き去りにした。    アネゴは泣いたような目をしていた。  雪が降り始めていた。
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