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プロローグ
今、あたしの目の前には、アイスブルーの瞳をした怖い顔のでっかいシベリアンハスキーが横になっている。
ただでさえ、シベリアンハスキーは怖い顔で有名なのに、この犬は、右目が潰れていて、人間で言えば、ヤクザの若頭みたいだ。
な、何故、こんな事態になってしまったのだ?!
あたしは、ただ、可愛いティーカッププードルが、飼いたかっただけだ。
犬を飼うのは、子供の頃からの夢だった。
しかし、両親ともが、犬アレルギーで、飼うことは許されなかった。
なので、大学に入学し、一人暮らしを始めたら、小さな可愛いティーカッププードルを飼おうと、決めていたのだ。
それが、それが、こんな怖いでっかい犬を飼うことになろうとは!
そして、なおかつ、あたしを恐怖に陥れる事態が起こったのだった。
何と、この怖いシベリアンハスキーは、元アメリカ軍の軍用犬で、アメリカに住んでいる叔父の知り合いから譲り受けた犬だった。
両親が、一人暮らしをする一人娘を心配して、叔父から、この犬の話を聞いて、無理やり用心棒として、飼わされることになったのだ。
そして、そして、さらに、もっとあたしを恐怖に陥れる信じられない事態が起こったのだった。
この、怖いシベリアンハスキー、な、なんと、人間に変身するのだ!
それも、めっちゃ強い軍人に!!!
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