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逃亡には、反対した。
罪を犯したならば、生きて罪を償わねばならない。
誰にもいえない罪を、ふたりで背負って生きていかねばならない。
貴方ひとりだけに背負わせるつもりなんかない、罪もふたりで背負えばいい。
──だって、私は、貴方となら。
『僕は君となら地獄に堕ちても楽しそうだな、ってね』
そう珍しく屈託ない顔で笑う貴方を見たら、地獄の果てまで旅をするのも悪くないような気がしてきた。
だって、どのみち最期はしぬのだから。
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