夜に

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夜に

三日目の夜・・明日は東京に戻れると少し安堵していました。 夜トイレに行こうとしたら・・! 他人の両親がボソボソと話しています。 「アイツはいつまでここに居るんだ?」 「あゝ明日帰るってさぁ」 「明日帰るのか・・それならアイツの住所と電番を聞いておけよぉ!」 「そうだね・・!」 彼はこんな会話を聴いて少しゾッとします。 トイレを済ませてから部屋に戻ると・・さっきまで灯りが点いた部屋は真っ暗になっています。 部屋に戻る途中に小さな頃に母が自分の背を測る為に線を引いた柱が綺麗に削り取られていました。 この夜・・一睡もできなかったそうで。 翌朝にはちゃんと朝食の支度が出来ています・・ただ継母も初老の男も居ません! きっと畑に出て居ると思うのです。 彼は朝食も取らずにそのまま家を逃げるように東京に帰ります。
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