彼のロジック

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「それでこっちのマスに9が入っていて、ここに6が入っているのでこの列のこのマスに入るのは1、2、3、4、7、8のいずれかという事になります」 「もとから印刷されている数字と自分が探しだした数字を照らし合わせ、当てはまる数字でマスを埋めてくってこと?」 「そうです。但し、一個でも数字のチョイスを間違えると絶対に完成しません。最後の最後で列に同じ数字が2個入っているのを見つけてしまった時の絶望感はハンパないです」 「印刷されている数字はだいたいこのくらいなの?少ない気がするけど……」 「ああ、これは上級編なのでヒント少なめです。初級編はもっとたくさん数字が印刷されています」 「なるほどね」 「先生もやってみます?あー、でもいきなり上級編は難しいかなあ」  彼がやりかけのページをじっと見つめる。 「……ここ、3」  マス目を指差す。 「え?」
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