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「話は全てルーニーから聞いた。あいつからも報告があったのだろう？ ……近い内にシュバリエがくる筈だから、覚悟を決めておいた方が良い、ともな……」
そう言えば冷静に考えて、あの件はアンダーテイカー絡みでもあったと言えるため、プロストーカーなルシニアスが一部始終を目撃して、シュバリエに報告していない訳がない。
ルシニアスからも話を聞いていたのかと、シュバリエを見るが、生憎と無表情なのでこちらは何を考えているのかが理解らない。
ただ今までとは違い、何ら発言もせずにアンダーテイカーにだけ説明させているところからして、話を聞いてもらえるだけの余地はあるようだ。
そう考えている間にも、アンダーテイカーからの独白は続く。
「俺の覚悟は出来ている。どういう罰でも受けるつもりだから、どうかシェイカーだけは許してもらいたいのだ」
「……」
シュバリエが、僅かに動く。
アンダーテイカーが心の底から訴えているのが響いているのか、何やら思案する様子でしばらく見詰めていたが、やがて長く息を吐く。
「理解った。ルーニーからも報告がきていた時点で、お前に話がいっているのも予想はついていたからな。……だから、しばらく待ってはいたんだ」
後半、本当に低い声音であったため聞き取り難かったのだが、確かにシュバリエは「待っていた」と言った。
という事はこんな事態になる前に、一度はアンダーテイカーにも、挽回するチャンスが与えられていたのだろう。
仮にルシニアスからの報告が、一件の直後辺りに行われて待っていたのならば、そこからトウジの話も聞かされるまで、アンダーテイカーには猶予が充分あったと推測される。
だが、その後についての展開ならば、トウジから話は挙がって知っていなければおかしい。
それなのに、それでもアンダーテイカーに説教の矛先がいくのはどういう訳なのか、その点だけはいくら考えても理解らなかった。
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