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「どうも初めまして。イグレシオン署はこちらで合っていますか? 私はシュバリエ=ドゥ=ブルーという者ですが」
そうして先に辿り着いてしまったシュバリエが、一際明るい声音で一同に挨拶をしだす。
「……え!? し、シュバリエ……!? それにオフィーリアまで! 突然二人揃って、一体どうしたのさ!?」
突然声をかけられて驚いたというより、相手がシュバリエであるという事実に驚いた様子のシェイカーが、まず取り乱して声を荒らげる。
こうなればもう、覚悟を決めて空気と化すしかない。取り敢えず、何より巻き込まれたくもないオフィーリアとしては、シュバリエの背後に立ち滅茶苦茶気配を消す作業に徹する事にした。
俺はオブジェやから今話しかけんなオーラをも放ち、だが、シュバリエがやらかしそうならばいつでも署員を庇える位置へと移動する。
「あ、シェイカー久し振り。連日うちの一族が押しかけているようで、済まないな。今日はそのお詫びと、フィーがお世話になっている挨拶を兼ねてきたんだよ」
無言で背後に控えながらも、こいつ息吐くようにめっちゃすらすら嘘吐くな、とか内心で突っ込みを入れるオフィーリアであった。
そんな風に、表情一つ変えずにシュバリエの背後でいるオフィーリアを確認してから、シェイカーも歩み寄ってきて会話を続けるのだ。
「えっと……。どちらかというと、お世話になっているのはうちの署員の方なんだけどね? 挨拶なら、ジェネール殿にも以前してもらえたのだけど……」
空気になりながらも、現時点で署内にいるイグレシオン署のメンバーを把握する。
まずはイースタン親子、エルファリスにレイカ、そしてラキとシェイカー、後はたまたま用事できていたのか、見知らぬ人間がちらほらと。何故かアンダーテイカーの姿だけが見えない。
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