あまからしょっぱ

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『将来』準備をする期間になるらしい。 (へえ。 なんかオモロイ学校やなあ。 カノジョ作るんは無理でも。 まあまあ楽しい学校生活生なるかもなあ) 事故で本命校を受験出来なかった時。 塾の先生が『林くんに向いとうと思うで。 ちょお遠いけど、どうや?』 と薦めてくれたのを思い出す。 特に、林が気に入ったのは。 水曜の午後にある『自主時間』だ。 中学1年から高校3年までが一斉に動く。 活動場所は主に部活と同好会だ。 人気なのは、ゲームやプログラミングとか。 ブレイクダンスやボルダリング。 ボランティア活動なんてのもある。 とにかく、興味あることを気軽に。 そして教え合ったり、突き詰めたりして。 自主的に過ごす時間なのだ。 帰宅したり、バイトに費やす生徒もいるけれど。 同好会の繋がりが、進学や就職のツテになる ことも多く。 有効に楽しく使わないと勿体ない!と思う生徒 がほとんどだ。 林も、いくつか同好会を覗いてみた。 そして一番興味を持ったのは。 この個性的なカリキュラムを実現したのが、 生徒会だと言うことだ。 何年も掛けて。 教師や父兄と掛け合って。 思考錯誤しながら、造り上げて来たそうだ。 特に。 今は高校3年になって引退した、前会長と 副会長の功績は伝説的らしい。 (カッコええなあ)
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