年女と年男

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どうにか実感出来たのは次の日だった。 私はプロポーズされた… それは、とても嬉しいことだったけど、問題は、リュウのご両親に会わないといけないこと。 一回り年上の天涯孤独の私を、ご両親が受け入れてくださるかどうか。 あれこれ考える間もなかった。 正月には、リュウの家に向かった。 新幹線と在来線を乗り継いで、昼過ぎにようやくたどり着いた。 「立派な御屋敷じゃない。」 「田舎だからだよ。」 木戸を開け、中に入る。 庭も広い。 リュウの実家って、お金持ちだったんだ。 「来たよ~」 「あらまぁ、いらっしゃい。」 「こ、こんにちは。初めまして。」 リュウのお母さんらしき人は、思ったよりも若く思えた。 明るくて優しそうだったから、ちょっとだけ、ほっとした。 私達は、座敷に通された。 お膳にはおせち料理や果物がたくさん並べられていた。 部屋の一番奥にいたのが、お父さんらしき人。 お母さんとは違って、怖そうな人だ。 また緊張してしまう。 「新年あけましておめでとうございます。」 席に着いた途端、リュウがそう言って頭を下げたから、私も慌てて、それに倣った。 「父さん、母さん…婚約者の森下真紀さんを連れてきました。」 「は、初めまして。 森下真紀と申します。」 私は深く頭を下げた。
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