年女と年男

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* 「そろそろ起きて。」 「え……」 眠い目をこすりながら、時計を見る。 「もうっ!どうしてもっと早く起こしてくれないのよ!」 「十分間に合うでしょ。」 「女は準備に時間がかかるの!」 今からではシャワーを浴びる時間はない。 とにかく早く化粧をしないと。 「パンとごはん、どっちが良い?」 「食べてる暇なんてないわ!」 呑気なリュウに、当たり散らかす。 そう、悪いのは早く起きなかった私。 そんなことはわかってるけど、やっぱりイラついてしまう。 私はバタバタと準備を始めた。 今日は、二人でリュウの実家に行く。 リュウが私をご両親に紹介するんだ。 リュウとは知り合って、ちょうど丸一年になる。 私達の関係はそれなりにうまくいっていた。 だけど、昨年のクリスマスにプロポーズされた時は驚いた。 いつかは結婚するかもしれない。 結婚するとしたら、相手はリュウしか思いつかない。 そんな風には思っていたけれど、こんなに早いとは思っていなかったから。 今年の春から、リュウは大阪に転勤になる。 そのことがきっかけになったようだ。 一緒に大阪に来て欲しいって言われた。
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