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「真紀ちゃんは、けっこう大人っぽく見えるよね。
あ、老けてるってわけじゃないよ。
落ち着きがあるっていうか、なんか大人っぽいんだ。」
「大人っぽいっていうか、大人ですから。」
「そりゃ、そうだよね。」
リュウはそんなつもりじゃなかったんだろうけど、この歳になって『大人っぽい』は、褒め言葉にはならない。
もう十分過ぎる程大人だし、もう若くないこともわかってる。
逆に、『若く見えるね』って言われたら、お世辞でも嬉しいのにね。
それから、二人でカラオケに行った。
カラオケ好きなところも気が合う。
だけど、歌の好みは合わなかった。
リュウは、K-POPや海外のバンドらしきものの曲ばかり歌う。
どれも全く知らない曲だ。
「真紀ちゃんは、懐メロが好きなんだね。」
確かにその通りだ。
今の流行りの曲よりも、私がまだ若い頃に流行った曲の方が好きだし、歌いやすい。
でも、リュウもそういう曲が嫌いでは無いらしく、一緒に口ずさんだりしていた。
「わぁ、すごい!95点なんでなかなか出ないよ!」
十八番の曲で高得点が出て、私は気分が良かった。
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