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会長の家を一歩出ると、そこは街というところで、色々な店があり建物は賑やかな色彩で大きな文字が躍っていた。
道路はアスファルトというもので覆われていて雨が降っても土のようにドロドロになることがない。とても便利なものだと感心する。
だが、馬を走らすには少し土が硬すぎる気がする。
そうそう、この世界には馬ははしっていない。馬の変わりに車という頑丈な鉄で出来た塊がどこもかしこにも走っている。おまけに電車とか言う箱型の乗り物もあった。
そのうち杏奈の事をお嬢と呼ぶようになって。
お嬢はその電車というものに乗って学校に通っているらしい。
それにお嬢は日増しにおしとやかになって服装も派手な肌をさらけ出すようなものを着ないようになった。
そしてお嬢と一緒に学校の帰りにドーナツショップに寄るようになった。
俺は砂糖をコーティングしたドーナツがとても気に入って、お嬢を誘ってドーナツショップに寄るほどになった。
「ロッキーほんとは自分がドーナツ食べたいんでしょう?」
「違いますお嬢。俺はお嬢を喜ばそうと思ってここに…」
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