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6. 「斎藤さん、お忙しいところすいません…」 「あ、ハイ…」 「現在、製品が売れない事から株の暴落、会社は大きな危機を迎えていて、昨日社長からお話しがあり本部長から通達されました…」 「それは今年度は大幅な赤字決算が予想されると…」 「そこで大幅な人員整理を実行すると…」 「え、リストラですか?」 「ドックン…ドックン…」 心臓が飛び跳ねるように動きはじめた。 「え、でも担当している製作所はどうするのですか!」 身体が震え…声を絞り出し怒りを課長にぶつけた。 すると… 「製作所の担当は国本さんに兼任してもらう事にしました…」 「これも会社の方針で人員の削減と残った人員の最大活用をと…」 課長は事務的に淡々と話しをしていた。 「でもどうして!」 「…」 「斎藤さん、少し残酷な言い方をしますが会社は必要な人材を残しなさいと…」 「それも最小限に…」 「斎藤さん、斎藤さんの仕事に向き合う姿勢…」 「特に昨年フリーアドレスになった時から私たちとのコミュニケーションを避けていませんか?」 「コミュニケーションは組織において大切なツールなのです…」 「しかし、こんなフリーアドレスになりどうすれば!」 「斎藤さん、何を言ってるんですか?」 「行動しなければ…より良い職場にするにはフリーアドレスであっても…なんであっても課員とのコミュニケーションがない人材は必要無いのです!」 「…」 俺は愕然とし返す言葉を失いリストラを受け入れたのであった。 「斎藤さん、雇用につき関連会社などにお話ししていますが受け入れますか?」 「ハイ、お願いします…」 俺と課長は会議室を後にしたのであった。 オフィスに戻ったが身体のふるえが続いていた。 そして1ヶ月が過ぎ俺は会社を辞め課長が紹介してくれた関連会社に勤めることになった… 俺の身体のふるえがやっと治ったのであった。 完
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