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「この世で一番ピュアなものってなにかな?」
何の脈絡もなく太助は修二にたずねました。
修二は太助の脈絡のなさには慣れっこでしたので、あわてることもなく答えました。
「そりゃあ、俺の彼女だよ」
修二はクッと口の端を上げました。教科書に載るほどのドヤ顔でした。
「えー、そうかー?」
太助もまた修二のドヤ顔に慣れっこでしたので、不快感を示すことなく、太助は純粋にクエスチョンを掲げました。
「じゃあ、なんだよ」
修二はドヤ顔をスルーされて、不貞腐れてたずねました。
「やっぱり金〇かなぁ」
「キンタ〇!?」
太助の意外な回答に修二は大きな声を出してしまいました。もうドヤ顔どころではありません。
「金〇だろ」
「キンタ〇ってなんだよ!」
太助は、えっ? という顔をしました。
「お前、金〇知らないの? この前、俺の部屋に泊まりに来た時、見ただろ?」
「知ってるわ! お前が袋ごとブルンブルン振り回してハラハラしてたわ!」
修二は言いながらそのシーンを思い出して、ブルっと身震いしました。
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