97人が本棚に入れています
本棚に追加
「おい、お前。不正をしただろ」
「しておりませんわ」
リーネットなら、きっと反論も一言だけだろう。
本当は少しこうなることは予想していた。
急に成績が上がれば怪しまれて当たり前である。
しかし、成績が良ければアステリア公爵家に箔が付く。
記憶喪失で悲しませたリーネットの両親を少しでも喜ばせたかった。
「嘘をつけ!」
「そうですわ。リーネット様、正直に話して下さいませ」
レーヴィン殿下も可憐な少女も責めることをやめない。
その時、ふと順位表を見るとレーヴィン殿下は二位であった。
「え!?」
「なんだ?」
「二位ではありませんか!」
「そうだ!今まで一位だったのに、二位に・・・」
「何がいけませんの?」
「は?」
最初のコメントを投稿しよう!