第二章・ドワーフの村

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 ◆ドワーフの斧  一方、キキは小屋へ運ばれ、手当てを受けていた。 「おい! 目を覚ませ!」  ドワーフに声をかけられて、キキは目を覚ました。 「だからあの時、俺の斧を使えと言っただろ!」  武器職人ドワーフはキキを叱り、再び自作の斧を手渡した。 「さぁ行け! 村にはまだ奴らがいる!」  キキは改めて斧を装備し、戦いへ加わった。 「一人残らず、光の魔法使いを倒せ! 攻撃の手を緩めるな!」  今度はドド隊長の指揮代行もあり、闇の魔法使いの方が圧倒的に優位だった。 「だめだ! 敵わない!」 「俺たち、これからどうなるんだ!?」  カカとケケ、仲間たちは闇の魔法使いの攻撃に苦戦していた。  キキは斧を振り回し、奴らのところへ突き進んでいった。奴らはもちろん、強力な魔法弾を無数に放った。  魔法弾は数発命中し、キキは傷ついたが、それでも必死に前へ進んだ。  奴らのところへたどり着き、キキは力いっぱい斧を振り回す。  奴らは頑丈な障壁を張り、攻撃を防ごうとした。が、斧の衝撃を喰らい、障壁は粉々に砕け散り、奴ら自身も攻撃の巻き添えになった。  その調子でキキは、無数の魔法弾を放つ奴ら大勢をあっという間に次々と蹴散らしていくのだった。  同程度に強い光の魔法使いを圧倒した奴らでも、流石に、斧で戦う弱い人間には敵わなかった。  敵の数がだいぶ減った頃、キキはふと、聖なるオーラを放つ枝が落ちているのを見つける。近づいてよく調べると、それはククの持っていた魔法の小枝だった。  ククはこの近くにいるのだろう。早く助けに行かないと。キキはククの小枝を拾い上げると急いで、ククを探しに森の中へ入った。 「クク! クク!」  キキは大声を出しながら、森の中を探し回った。 「クク! クク!」  キキの声は、ククやシャドにも聞こえた。 「まずい、見つかる!」  シャドは急いでククの元を離れ、軍団へ戻ると、指示を出した。 「引き上げだ!」  闇の魔法使いの軍団は、村から撤収していった。 「クク! 大丈夫、怪我はない!?」  キキはククの元へ駆けつけ、声をかけた。 「大丈夫よ!」  ククは無事で怪我もなく、キキは安心した。 「良かった! それとほら、小枝が落ちてたよ!」  キキは小枝を差し出した。 「ありがとう、キキ。さっきは魔法が使えないからって、邪魔者扱いしてごめんね」  ククは謝ったが、キキは許した。 「いいんだよ! これからはぼくも、自分にできることをするよ」  二人は仲直りをした。 「魔法を使えなくても、弱いなんてことはない。魔法を使えないなら、仲間を頼ればいいし、それに斧を振り回せば良い!」
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