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第3章 戸籍集め
太郎さんは自宅に戻り、早速インターネットで先祖探しについて調べてみました。すると、先祖探しの専門家と称する、ある行政書士のホームページがヒットしました。そこには最初のステップとして「戸籍集め」をしなくてはならないと書かれていました。
戸籍には親子関係や兄弟姉妹などの家族の情報が記載されています。そのような戸籍を遡ることで、両親を初め、両親の両親、つまり祖父母の名前や生年月日などがわかります。更には祖父母の両親、曾祖父母のことがわかり、もっと遡れば曾祖父母の両親、高祖父母のこともわかるのです。
「戸籍ではどれくらい前の先祖までわかるのかな?」
太郎さんはそんなことを思いました。太郎さんの両親は大正生まれ、祖父母は明治生まれだったと聞いています。その祖父母の両親となると、明治を通り越して江戸時代の生まれかもしれない。太郎さんはそう思うと期待が大きく膨らみました。そして次々と戸籍を遡っていくと、最後はどれくらい前に生まれた先祖に行き着くことが出来るのだろうか、と思ったのです。
太郎さんは戸籍に関する情報もインターネットで検索してみました。そして、戸籍に記載された人で最も昔に生まれた人は、いつ頃の人なのかを調べてみました。するとあるサイトに、「寛政六年」生まれの人が記載されている戸籍が紹介されていたのです。
寛政6年というと西暦1794年です。今年は西暦2024年ですから、230年前に生まれた人の情報が戸籍からわかったことになります。太郎さんは自分の先祖も200年以上前まで遡れるかもしれないと思いました。
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