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第5話 マカロンタワーの奇跡
おんなのこは おかあさんの
いわれた とおりに
ちらかった たくさんの マカロンを
つみきの ように ていねいに
ならべて いきました。
したの ほうから
こいめのいろ うえのほうは
あかるいいろに へんかさせて
グラデーションを つくりました
これが すくない マカロン ならば
アフタヌーンティーにでも でてくるのかな
ともうそうしながら つぎつぎと
ならべました。
ごきんじょさんや とおりすがりのひとも
いっしょに てつだってくれました。
マカロンを かさねては くずれて
なんども くりかえすうちに
しょくにんわざのように
みがきが かかりました。
かさねた マカロンは
じめんに おちた もので
たべることは むりでした。
でも、マカロンタワーを つくったことで
カラフルだね、きれいだねと
みにくるひとが おおくなりました。
おんなのこの ちかくにある
ケーキやさんが もっとすごい
アイデアを くれました。
ドローンの ロボットを つかって
うえから みずあめを たいりょうに
かけると いいだろうと
ざばざはと マカロンに かけると
かさねた マカロンタワーが
キラキラと かがやきました。
「うわぁ、きれい。」
「これはながいあいだ かざって
おけるかも しれないわね。」
おんなのこと おかあさんは
キラキラかがやく
マカロンタワーを ずっと みていました。
きんいろの ポットは
おんなのこの おうちの いちばん
たかいところに かざられました。
マカロンが とけたときは
なんども マカロンタワーを
つくりなおすことに しました。
もちろん、まほうの じゅもんは
わすれません。
まちのなかの どまんなか
マカロンタワー。
おかあさんと おんなのこは
おなかもこころも
まんぞくして、まちに すむひとたちも
おかねもちに なって すえながく
しあわせに くらしました。
はでな きんぱつの おばあちゃんは
マカロンタワーを せに
パッと きえて いなくなりました。
【おしまい】
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