顔剥ぎコレクターの最期

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顔剥ぎコレクターの最期

事件は2年の月日が、流れた。 この殺人鬼に、判決が下された。 死刑だった。全く反省の言葉を言わないのと、黙秘をして、事件の核心を言わないという異例の判決だった。 最期の言葉は、みな震えた。 「遅かれ早かれ、私は殺人を行っていました。私を死刑にした人間達も殺人鬼です。生まれ変わったら、必ずあなた達を殺しに行きます。必ず、殺すよ」 恐ろしい言葉だった。  そして、彼は、死刑を待っている間に、自殺した。死因は、舌を噛み切り、失血死だった。この殺人鬼は、最期まで、反省しなかった。 だが、この殺人鬼は、実は頭が良かったのかも知れない。殺人の捜査を、困らせた。そして、この裁判に、誤認逮捕した、清水幸太郎と津田圭一は、警察をテーマに、記者達に言った。 「被害者の爪に私達のDNAが一致してるからと、違法に近い逮捕して、謝ることをしない警察の対応は、馬鹿ですよ。だから、連続殺人が行われたんだ」 そして彼らは手をつなぎ、当時の取調べをした警察を訴える。  2人は当時の警察から慰謝料を手に入れて、一躍、有名人になった。 こうして、顔剥ぎコレクターの事件は終わった。 最期に、面会にきた、新聞記者達に言った。 「私は正直者です。そして、捕まるまで殺人をした。女性は殺されて当然だ。男女差別したくないが、女性のいる職場はこの日本を駄目にするんだ。だから、殺した」 彼の動機は最期まで分からなかった。
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