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「華織、僕は華織のこと大好きだから…
僕のお…
お嫁さんになってください!」
僕はあらかじめ華織へのプロポーズの言葉を考えていたけれど、緊張のあまり言おうとしていたことがうまく口に出なかった。
僕はポケットから指輪ケースを取り出して、ふたを開けて華織の前に両手で差し出し、頭を下げて目をつむった。
僕の手は緊張が最高潮になって、手がぶるぶると大きく震えていた。
すると華織が僕の手を包み込むように持ってくれて、僕の手の震えを止めてくれた。
僕が頭を上げて華織の顔を見ると、華織は涙を流していた。
そして華織が、
「こんな私で良ければ、よろしくお願いします。」
と僕のプロポーズを受け入れてくれた。
僕はとてもほっとして、全身から力が抜けたようになった。
落ち着きを取り戻した僕は、ベンチの華織の隣に座って華織に、
「こんな頼りない僕でいいの?
今も手ばぶるぶる震えちゃったけど…」
と言うと華織が、
「緊張して手が震えたのは、玲玖が真剣に私との結婚を決意してくれた証拠だよ!
そんな玲玖を見て、私は玲玖ならついて行けると思ったよ!」
と優しい口調で言葉をかけてくれた。
「指輪のサイズ合わないと思うから、今度一緒に指輪ショップに行ってくれるかな?」
僕が話すと華織が、
「もちろんだよ!
指輪ありがとね!」
と嬉しそうに答えてくれた。
華織と僕は、結婚後の2人の将来について語り合った。
夜の公園で2人の楽しい時間は、まるで時間が止まったかのように永遠に続いた。
スカイツリーの光が、2人を優しく包み込んでいた。
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