1.マッチングは条件だけでするべきではない

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“しかも魔法で相性確認まで事前にしてくれるから、心も体も相性100%の相手と出会えるって評判なのよね⋯!” 結婚率の低下による少子化という、国にとってかなり厳しい問題を打破する為にふんだんに予算が充てられた結果のこの信頼性。 名前は本当にふざけているが、それでも期待に胸が膨らむのも仕方ないってもので。 そして記念すべき今日、マッチングしたと連絡を貰い王城へ来ている訳で⋯! 「ど、どんな人かしら⋯!?」 少しそわそわしつつ、王宮メイドに案内された部屋で運命の彼が来るのを待っていた。 そして叩かれる運命の扉、開かれた先にいたのは⋯⋯⋯! 短めの赤い髪に濃い灰色がかった瞳は散々見てきた⋯⋯ 「な、ん、で、アンタなのよ!?」 「それは俺のセリフなんだが!」 魔法学園時代、やたらと喧嘩を売ってきたまさにその人、カザムージ伯爵家の三男、カイルだった。 “「いやいやいや!こいつと相性ピッタリとかないから!世界が終わってもないから!」” 「心の声のつもりか!?がっつり聞こえてんだよオブラートに包め!」 「あえてよ!」 「あえてかよ!」
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