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なんて突然手を繋がれて。
繋がれた手が思ったよりも優しくて思わずドキリと胸が高鳴った。
“な、なによ、流石は国のマッチングって事⋯!?”
なんて動揺している間に着いたのは王都の広場で。
「今日小さな祭やってるって聞いてたんだが、思ったよりちゃんとしてるんだな」
そこには屋台が何軒も並び、噴水近くでは色んな音楽家達が思い思いに楽器を鳴らしていて。
「折角なので、一曲いかがですかお嬢様?」
「折角だから、一曲踊ってあげますわ騎士様」
恭しくお辞儀をし、差し伸べられた手に自身の手を重ねるとすぐに中央近くまで引っ張られて。
「ちょ、こんなダンス知らないわよっ」
「適当でいいんだよ、音楽だって1つじゃないんだし楽しければそれで!」
なんてニカッと笑顔を向けられる。
ステップも何もかもめちゃくちゃなのに、自由に動きくるりと回されそれがなんだか面白くて。
「ふふっ」
「ははっ」
私達はどちらともなく笑い合った。
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